煮穴子

三河湾で揚がる真穴子は、今がまさに旬です、きく寿司では、年間に使う穴子の7〜8割をこの時期に仕込みます。
1日に仕込める量は、15キロから20キロ位なので、約1ヶ月ほどかけて仕込みをします。
今年は、物のよいものが出始めるのが遅く、例年に比べて約半月ほど遅れています、天候の不順が影響しているのでしょうか?

腹開きにした穴子は、まずきれいに水洗いをします、血合いや内臓などをきれいに取り、

皮のぬめりも包丁で取り除きます。
竹で編んだ網に穴子を並べまず水炊きをします、

アクが抜けて臭みも取れます、

継ぎ足して使う煮汁には、穴子のうまみが十分に浸み込んでおり、美味しくふっくらした穴子が煮あがります。
三河の、幡豆や一色では、穴子のことを「めじろ」と呼びます、よく地元のお客様から「めじろと穴子はどう違うの」と質問されますが、まったく同じもので呼び方がこの地域独特であるだけです。しかし三河湾では「銀穴子」と言う別の種類が取れることと、この銀穴子を「穴子」と呼ぶことから、ややこしくなってしまいます。一般的に穴子=真穴子=めじろ=すしネタと覚えてください。